お前なんか嫌いだ
顔だけはサイコー。
そうやって褒めると必ず殴られる。当たり前か。でも何度考えたってそこに至る。顔だけはいい。美人だ。仕方ない、好みの顔だなって思った瞬間、惚れたようなもんだから。
性格はアレだなんてことはよく知ってる。けど好みなんだもん、そう言うとまた殴られる。アレってなんだって、きつめの美人な顔がまあだいたいきれいなままをして。そりゃそのままだ。アレがどーしてこーして捻くれてる。自分だって性格良いとは思わないだろって笑ってやると、なんだか悔しそうな顔してぐっと黙り込んだ。へえ、なんだ自覚あるんじゃんか。
別にそれが好きじゃないとは言ってない。人の言うこと聞かないで一人シュートに突っ込んでっても、左手の怪我の理由をいまだにろくに仲間に話さなくても、誘ってもなかなかやらせてくんなくても、あれやだこれやだってそっけなくったって嫌う理由にはならない。面倒臭いなってそりゃたまには思うけど、素直じゃないどころか嘘がないお前を見るとおかしくって清々するくらいだ。殴んなって、これはけっこう褒めてるほうだろ。
嫌いじゃないって。ってことは、俺、お前の性格けっこう好きってこと。わがままでそっけなくて自信家で頑固者のアレなお前のこと、どストライクな顔だけじゃないんだって。
な、聞いてる?
……ほらね、やっぱそうやって言うと思った。
知ってる。
でも、それでいいって言ったっしょ。
fin.(2017.7.4)
年に一度のデジソラの日でした。出島の背番号が7番、宙の背番号が4番なのです。
昨年のは微妙に間に合わなかったというか、未完成のまま1年が経過してしまって結局新しくて短いのになりました。
はじめて自分のサイトで更新するデジソラがこんな短いので、まったくもって分かりづらいというか不親切な仕様で申し訳ない限りです。
まあでも、なんだろう、シンプルに言えばウチの出島と宙の距離感というか関係性はこんな感じです。
顔だけは本当にいい、といいつつ、その難ありな性格だって嫌いなわけがない出島と、そう簡単には好きだなんて言わないソラの悪友みたいな雰囲気がわたしのデジソラであります。
挑発大好きな出島がからかいやすいソラくんの性格嫌いなわけないんだよ……嘘好きじゃないくせに嘘つくから嘘つけなくっておもしれーよなって思ってるに違いない。
出島も好きだとはあまり言葉にしないほうだと思いますが(「顔はほんと好きだわ」とはよく言います)、ソラくんはさらに輪をかけて言わない、というか、「俺は嫌い」が口癖です。好きって言ったことはほとんどないのじゃないかなー。
たぶん、「付き合おうよ」って出島が言ったときも、同じふうに返して、でも今に至ります。(笑)
捻くれてる、なんて出島はソラくのことを評していますが、十分、むしろよーくひねくれているのは出島のほうな気がします。意外と分かりやすくて御しやすいのはソラくんで、分かりにくくて察しづらいのが出島のほう。
付き合っていくうちに、面倒なのはお前のほうじゃん、ってソラくんが思い始めるんだろうなあと思います。
なんとか間に合ってよかった! 次こそは予告を出し続けてるあれで。
This fanfiction is written by chiaki.